ユーザーニーズを大切に
生地も形状も見直した。
ロングセラー衛生帽子、
10年目の大幅改良。
■クライアント:--
■サンロード担当:水本
今回の開発の経緯を教えてください。
実は、これはまだお客様に使っていただいていないご提案品なんです。
当社の定番アイテムである「サニキャップ BT3300」が発売してから10年ほど経つので、リニューアルという意味も込めて、いくつかの改良を行ってお客様に試していただいているという段階ですね。
こうしたアップデートは特に決まったスパンがあるわけではないのですが、ロングセラーでもありますし、いろいろとご意見も頂いていたので、少し新しい形に変えてみようかなというところです。
具体的には、どのあたりを変更されたのでしょうか。
まずはメガネを装着するスリットです。これまでの製品は、帽子内側のこめかみにある三角形の部分に斜めのスリットを入れていたんですが、これを帽子の外側に持ってきて、耳に挿し込みやすい形にしました。
以前の形状だと「ツルの部分や鼻にかける部分が帽子に圧迫されて痛い」という声があったんですが、そこが解消されています。
それと、従来品はツルを差し込む部分にどうしても隙間ができてしまうんです。人によってはかなり開いてしまうケースもあって、そこから毛が出てしまうリスクがあるんじゃないか、という品質管理の担当者からの懸念もありました。
こうした点から、メガネスリットの構造そのものを変更しています。
顔周りの作りも改良されていると聞きました。
はい、顔周りのベルトの幅を、少し太くしています。これは「顔の露出する範囲を減らしたい」というお客様のニーズが増えているのを受けて、出ている面が少なくなるようにという狙いです。
それと、髪の長い方が後頭部で髪を団子にまとめると、帽子が引っ張られて肌や毛が出てきてしまうことがあったので、そうならない形状にしました。「フルフェイスタイプ」と呼んでいますが、これによって顔回りの密閉性を高めて毛髪のはみ出しを防ぎ、作業性もアップしています。
顔周りベルトの生地も変えていて、ストレッチの可動域が少し狭なった一方、洗濯耐久性がアップしました。若干メッシュ調なので通気性も良くなっていますし、肌触りも良くなったと思います。
洗濯耐久性については、現場の方から「何回も繰り返し使いたい」というご要望をよく頂きますので、それを反映しています。
さらにケープの部分は「立体裁断ケープ」といって、体にフィットしやすい作りです。また東レの「フィールドセンサー」という吸汗速乾・消臭生地を使っていて、汗をかいてもむれずに肌に優しい仕様にしています。
「顔の露出を少なくしたい」という要望は、どういった理由で?
やっぱり「髪の毛のはみ出しを防ぎたい」というニーズが一番ですね。最近の工場は外国人従業員の方の割合が10年前に比べると全然違って、感覚的には半分を超えてきているように思います。東南アジアの女性には髪が長くて小顔の方も多いので。このあたりは今の時代を反映しているのではないでしょうか。
ロングセラーの商品でも、そこに甘んじず改良・改善を重ねていくのは素晴らしいと思います。
ありがとうございます。例えば「電石帽」のようなスタンダードな商品でも、定期的な見直しなどはやっていまして、「お客様からこう言われたから変える」というのは分かりやすいんですが、そうでなくても社内で「より良くしていきたい」というのは常に考えてやっていますので、今回のカスタマイズはまさにそうですね。