異物混入ラボ | 異物混入対策を本気で考える情報サイト

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食品や化粧品、衛生用品などを取り扱う店舗や企業の方々にとって、製品への異物混入はあってはならない大問題。対策には細心の注意を払っておられるかと思います。
それでも万が一、異物混入が原因でお客様からクレームが起きてしまった場合は、正しく対応しなければ企業として大きな傷を負いかねません。今回はいつもとは趣向を変えて、異物混入のクレームやその対処方法について見ていきたいと思います。

異物混入のクレームはどの程度起きているのか

実際のところ、異物混入のクレームって、どれくらい起きているのでしょうか?
詳しく知りたいところですが、この異物混入の発生というのは、企業にとって非常にネガティブな情報であり、その実態はなかなか外部に出てこないんです。

そこで参考データとして、東京都福祉保健局のサイトに公開された「食品の苦情統計」という情報を見てみましょう。
これは、東京都の保健所等に寄せられた食品等の異物混入やカビの発生などの苦情・相談件数を分析・集計したものです。

本データによると、令和元年度に発生した苦情処理件数は4,849件。このうち「異物混入」は660件(13.6%)あり、「有症(食中毒症状など)」に次いで2番目に多い要因となっています。毎日平均1.8件の異物混入クレームが寄せられているということですね。

この660件の異物混入を原因別に見ていくと、最も多いのが「虫」で213件、次に「鉱物性異物(ガラス、石、砂、金属など)」88件、「合成樹脂類(ゴム、ビニールなど)」82件、「動物性異物(毛髪、獣毛、歯など)」81件などが続きます。

また、独立行政法人国民生活センターが集計した2014年のデータによると(少々古いですが)、食品の異物混入に関する相談1,852件のうち、約17%にあたる310件は、異物によって歯が欠けた・口を切ったなどの「危害情報」となっています。ちょっと怖いですね…。

異物混入クレームは、保健所などを通さず販売店やメーカーに直接行われることも多いですが、これらのデータから全体の傾向は見えてくると思います。

※さらに詳しいデータを知りたい方は、以下のサイトをご参照ください。
東京都福祉保健局「食品衛生の窓」
国民生活センター「食品の異物混入に関する相談の概要」

異物混入クレームによる弊害

異物混入へのクレームは、大なり小なり相当の件数が発生しているのがデータからも分かります。ニュースや報道でも時々目にしますし、数年前には社会問題にまで発展したケースもありました。

異物混入自体は、近年に限って急に増えたわけではなく、おそらくずっと前から起きていました。衛生環境や設備は年々進歩しているんですから、昔が今より少ないというのは考えにくいですよね。
ただ以前は、それが明るみに出るケースが少なく、クレームがあっても個別の謝罪などで事を収められていたのだと思われます。

しかし今は、インターネット・SNSの時代。誰でも簡単に情報発信できる環境にあります。異物混入クレームについても、当事者がひとたびネット上にアップすれば瞬時に多くの人の目にとまり、拡散してしまう可能性もあります。いつどんな波紋が広がるか、予測ができません。

まるか食品ホームページ「商品販売休止のご案内」(現在は削除)

クレーム情報が広まれば、その商品や企業へのイメージ低下は避けられず、最悪の場合、製品の全品回収や生産中止に追い込まれるケースもあります。
2014年12月に起きたカップ麺「ペヤング」の異物混入(全商品の回収・生産販売の中止)や、翌2015年1月の某ベビーフードへの異物混入(自主回収)を覚えておられるでしょうか?いずれも問題の発端は、製品を購入した一消費者によるSNSのコメントでした。

もちろんクレーム自体が悪いものではなく、当事者は異物混入の事実について真摯に向き合わねばなりません。
一方でクレーム情報の拡散により「尾ひれ」がつき、必要以上に問題が肥大化したり、風評被害が起こったりするリスクも重大です。嘘や憶測で評判や信用を落とされては、たまったものではないでしょう。

いずれにしても、各企業は異物混入などのクレームに対して、これまで以上に慎重にならざるを得ない状況にあります。自社のビジネスを守るためにも、間違いのない対応を行いたいものです。

異物混入クレーム発生!その時、とるべき対応とは

お客様からのクレームへの適切な対応方法に関しては、様々なウェブサイトや書籍などで解説されています。専門のコンサルタントもいるくらいです。逆に言えば、それだけクレーム対応に困って情報を欲している人が多いということでしょう。

私たちはクレーム対応の専門家ではありませんが、当サイトのメインテーマである「異物混入」と少なからず関連性のある問題ですので、ここでは一般論として、異物混入クレームへの対応について重要なポイントをいくつかご説明したいと思います。

何はなくともまず謝罪


異物混入クレームを申し出てこられた方には、用件を一通り聞いた後、まずは心をこめて「申し訳ありません」の謝罪をします。
自社に落ち度があるのかないのか、その場では判断できないケースも多々ありますが、そうだとしても、お客様が不快感を持たれたことへの謝罪はあったほうが良いでしょう。

クレーム内容を正確に把握する


謝罪とあわせて、クレーム内容について詳しくヒアリングし、状況や因果関係を正確に把握します。
お客様の中には、怒りをあらわにして強い語勢で乱暴な言葉を放つ方もありますが、それに気おされて突っ込んだ話が聞けないと、後でさらにトラブルを招きかねません。それに、クレーマーが嘘をついている可能性もあります。
不明点やおかしな点があれば曖昧にせず、思い込みで判断せず、大事な点は復唱しながら事実確認を行いましょう。

解決策を具体的に示す


クレームのあったお客様に対して、自社でできる限りの解決策を具体的に示すことも大切です。
その内容はケースバイケースですが、基本的には製品の交換や返金、お詫び(金品の贈呈、関係者がお詫びに出向く)などが考えられます。もし「異物を口にしてけがをした」などの健康被害があった場合は、治療費なども必要です。

クレームを言ってくるお客様の中には「見返りは考えておらず、とにかく物申したかった」という方も少なくありません。誠意をもって解決策を示せば、あっさり矛を収めてくださるケースもあります。

自分ひとりで解決しようとしない


上記の3つの対応をしっかり行った上で、それでも収集がつかない場合は、無理に事を進めようとせず、然るべき立場の人(現場責任者など)に対応を引き継ぎます。
その場に責任者がいなければ、「対応については社内で検討させていただきます」などとして、一旦持ち帰ることです。その場合は、検討結果を折り返し連絡するとの名目で、必ず先方の連絡先を聞いておきましょう。

異物混入クレーム対応、これはNG!

言い訳、相手の否定

クレームを受けるのは大変なストレスです。きつい言葉を浴びせられ、丁寧に説明しても分かってもらえず、理不尽な要求を受けることも…。話を聞いているうち、言いたいことがフツフツとわいてくると思います。しかしクレーム対応において、言い訳や自己弁護、相手の言葉を否定するなどは厳禁です。

クレーム対応の鉄則に「D言葉を使わない」というものがあります。D言葉とは、「だって」「でも」「ですから」といった言葉。どれも言い訳や否定をする時に、つい出てきますよね。こうした言葉は相手をよけい腹立たせ、事態を悪化させかねませんので気を付けてください。

相手の要求を丸のみ

クレーム対応で一番やってはならないのは、その場を収めたいあまり、相手の言い分を丸のみしてしまうことです。一度これをやると、悪質なクレーマーは味をしめてどんどん要求をエスカレートさせてきます。そうなると事態の収束どころではありません。

自社が異物混入トラブルを起こした手前、引き気味になる気持ちは分かります。しかし誠意ある謝罪や対応をしてもなお、弱みに付け込んで不当な要求をしてくる人に対しては、毅然と対応しなければなりません。
特に「SNSで拡散するぞ」「保健所に駆け込むぞ」などと脅迫めいたことを言ってくる人は、悪質なクレーマーである可能性が高いです。場合によっては弁護士に相談して法的措置も検討する必要があります。

一番のクレーム対策は、異物を出さないこと

ここまで異物混入トラブルのクレーム対応についてご説明してきましたが、言うまでもなく、会社にとって理想はクレームを起こさないこと。そのためには、異物混入を出さないための対策が必須です。

どんなに衛生管理を徹底しても、異物混入の発生を100%防ぐというのは難しいでしょう。でも、100%を目指して職場環境の改善に工夫努力するのは非常に大切です。
日頃からしっかりと異物混入対策をしていれば、万一クレームが起きても「当社はこういう対策を行っている」という裏付けがあれば自信を持って対応できますし、それが企業への信頼にもつながるでしょう。

私たちサンロードでは、極細繊維の強い吸着力がクレーム原因となる毛髪やフケをキャッチする「電石帽」をはじめ、異物混入対策に役立つ商品を多数ご提供しています。ぜひこの機会にご覧ください!

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まとめ

いかがでしたか?
今回ご紹介した、異物混入クレーム対応のポイントはあくまで基本的なものです。実際はいろいろなお客様、いろいろなクレームがありますので、今回の内容を踏まえて臨機応変に対応できればと思います。
そして異物混入クレームゼロを目指して、社内の異物混入対策も万全に!

おまけ:クレーマーがいっぱい

クレーム対応って、本当に大変だと思います。
傾聴に値する真っ当なクレームならともかく、理不尽なクレームや「いちゃもん」はただ疲弊するだけ。各社ご担当の方々、心から尊敬します。

クレーム対応に疲れた方は、たまにはネット上に転がっている「おもしろクレーム」でも見てはいかがでしょうか。

日向もちょっと見てみたのですが

・ロッテリアでクレームつけて「マクドナルドの本社に電話してやる!」
・「買った商品がバラバラだったので返品したい」と言ってジグソーパズル出してくる
・「なんで消費税上がったこと教えてくれないんだ!」

といった具合。世の中にはいろんな人がいるもんです。
「自分はまだマシなんだな…」と思えると、ちょっとは苦労も癒されるかも。

なんにせよ、クレーム対応は会社にとっては大切なお仕事。皆さんがんばってくださいね!